新行革プラン3年目の総点検による企画部会案に対する見解


 本日、県当局は、行革推進条例に基づき2008年に策定した新行革プランの3年目の総点検を行い新たな新行革プランとすべく、そのたたき台である企画部会案を公表した。
 公表に際し、県当局は「依然として極めて厳しい財政状況が続いている」「財政健全化指標の推移についてもここ数年が正念場」と厳しさを強調する説明を行った。しかし、この3年間、職員の生活や職場の状況の深刻化を目の当たりにし、その改善を訴え続けてきた私たちとしては、大きく見解を異にするものである。

 2008年の策定当時、県当局は改革を実施しないと、毎年1千億円以上の収支不足が生じ、平成30年度までの11年で1兆1千億円の不足額となると説明した。今期策定の新たな財政フレームにおいては平成30年度までの不足額は約6千億円と見込まれている。21年度決算においても収支不足額は777億円であり、3年前に示された改革しない場合の21年度収支見込み不足額1430億円と比べると半分になっており、現行財政フレームと比べても約70億円改善している。厳しい財政状況の改善を、どこかに痛みやしわ寄せを押しつけるのではなく、無理なく進めていくためには、なお時間を要するものではあるが、この3年間の状況を見る限り、着実に事態改善が進められたと言ってよいのではないだろうか。

 この間、使用料、手数料値上げ、補助金削減、投資事業の圧縮などで多くの県民の協力があったことはもちろんであるが、職員においても、地方交付税額確保のために尽力した職員、県有資産売却や広告収入確保に奔走した職員、そしてあらゆる職場で事務費、需用費など行政経費削減の中で苦労した職員など、全職員総力を挙げての努力が成果につながっていることを、私たちは強調したい。そして何よりも賃金において、民間水準に比べて5%近くの削減が3年続き、職員自らの生活を切り詰めて財政状況改善に協力してきたこと。このことなしにはこの行革は到底なしえなかったと言っても過言ではない。

 一方、県の職場の状況はどうか、職場の統廃合と人員削減により時間内の労働密度は急激に高まり、年360時間を超える慢性的超過勤務に陥っている職場も少なくない。また透明性確保や説明責任の向上など業務内容は従来に増して複雑化、煩雑化しており、これに経費節減がさらに追い打ちをかけている。技術職においては退職者の補充がなく技承ができず職の水準維持にも危惧の声が出ている。このような状況の中、職場はゆとりを喪失し、助け合ったり相談しあったりすることも少なくなり、周囲に仕事の相談ができず、心の病をはじめ体調を崩すなどで出勤困難となる職員も生じている。
 また家計の面では、行革賃金カットが長期にわたって生活を圧迫し、その不安が年々深刻になってきている。特に単身赴任している職員、子育てに大きく手を取られる職員、住宅ローンを抱える職員、家族に要介護者がいる職員、高校生、大学生を養育する職員など、家計支出の多い職員からは、事態改善を求める声が強く出ている。
 この場と家計の両面からストレスと閉塞感のなか、健康をもむしばみながら業務遂行している。 今期見直し案には、さらなる組織再編、人員削減の継続、給与抑制の継続が謳われている。職場も生活もすでに限界状態となっている。このため私たちとしてこのような見直し案には反対の立場をとらざるを得ない。

 財政状況悪化の原因がどこにあったのか。この点の検証も必要ではあるが、財政状況改善のとりくみは今の私たち職員が全員で当たらなければならず、この点を否定するものではない。しかし、それはどこかに痛みやしわ寄せを押しつけるものであってはならない。当事者たる気高く希望もって業務の遂行を行い、県民の要請に着実に応えていけるよう、私たちは必要な労働条件確保を県当局に求めていく所存である。

2010年11月8日

兵庫県職員労働組合            
中央執行委員長 志 水 圭 助

兵庫県従業員労働組合           
中央執行委員長 神 戸   一